(妻)猫記録:自宅での皮下輸液へ⑧(自宅での皮下輸液の失敗例+2週間後の通院)

両手がぴんと伸びています。どんな夢を見ているのかな

自宅での皮下輸液へ移行すべく、何回かにわたって修行をおこなった結果、かかりつけの先生からGOサインが出ました。
これまでの流れは、以下のとおりです。

 ⇒自宅での皮下輸液へ①(皮下輸液に必要なもの):7/23に価格について追記しました
 ⇒自宅での皮下輸液へ②(皮下輸液のやり方について)
 ⇒自宅での皮下輸液へ③(初めて自分で皮下輸液に挑戦+1人での投薬にもトライ)
 ⇒自宅での皮下輸液へ④(失敗例+保定のやり方について)
 ⇒自宅での皮下輸液へ⑤(妻不在の間はどうすれば?)
 ⇒自宅での皮下輸液へ⑥(ようやく病院での輸液は卒業! いよいよ自宅での皮下輸液へ)
 ⇒自宅での皮下輸液へ⑦(自宅での皮下輸液に初挑戦!)

自宅での皮下輸液:4回分を終えてみて感じたこと

前回の通院の際、約2週間分(4回分)の皮下輸液に必要なものを、病院で購入して帰りました。
3日に1回のペースで、4回にわたって自宅での皮下輸液をやってみて感じたことを記します。

1回目と2回目:1度針を刺すも、途中で猫の体が動いたため、いったん針を抜いて様子見。
       大丈夫そうだったので再トライし、無事成功
       約2分の間に100ml以上は入りました。

3回目:夫の日記にもありますが、針を刺したところ、身をよじって逃れようとしました。
   何度か針を刺しなおしてみましたが、うまく行かなかったのでいったん猫を解放。
   時間を空けて再トライしましたが、今度は輸液がうまく流れず。
   原因は、一度猫を解放した時に加圧バッグの圧を抜いたのを忘れていたという単純なミス。
   急いで加圧しなおしたり、輸液パックを握ったりして圧を加えてみましたが、
   猫が背中を丸くして逃れようとし、針が抜けてしまったのでそこで終了。
   100mlも入らなかったと思います。

何度もやり直して猫に嫌な思いをさせてしまったことと、せっかく針が刺せたのに肝心の輸液をうまく流せなかったことに自己嫌悪
針を刺すこと自体にも、恐怖感が出て手が震えました
猫が怒ったりせず、その後ふみふみしに来てくれて、ありがたいやら申し訳ないやら。

改めて病院からもらった写真や、手順を書いた紙を見直したところ、

  • 病院でやった際の失敗例にも記しましたが、やはり針を刺す場所が、頭寄り過ぎた
  • 保定の際、夫が猫に覆いかぶさり過ぎて、針を刺す部分が見えづらい

ことなどが、うまく行かない原因として考えられました。

針を刺す場所については、猫がリラックスしている時に首から背中にかけてを触らせてもらい、たぷたぷしているところを手探り。
保定については、テーブルの高さが足りないため、いかんともしがたい部分もありますが、あまりに猫に覆いかぶさっていると夫にも危険なため、椅子の高さともあわせて模索中です。

そして4回目:以上のことに気を付けてみたところ、1回で成功
      針を刺す瞬間は手が震えましたが、猫は大人しく耐えてくれました。
      約2分の間に100mlほど入りましたが、4回を終えて500mlのパックで
      100mlほど残りました。

反省点

まだたった4回ではありますが、実にいろいろなことを学びました。
自分への戒めとして、挙げておきます。

  1. 必要なものは、あらかじめちゃんと準備しておく
  2. 手順は、紙を見なくてもやれるように、あらかじめちゃんと頭の中に入れておく
  3. さりげなく。しかし躊躇無く

1.については、猫の体を確保した後に、ティッシュが無いとかSiriでタイマー設定するためのiPhoneが手元に無いとかでバタバタしました。
また、物を用意するだけではなく、加圧バッグをちゃんと加圧しておくとか輸液チューブの栓をきちんと閉めておくとか、点滴をスムーズに始められるための下準備もきちんと済ませておく必要がありました。

2.については、そもそも紙を見ながらでないとやれないようであれば、やらないほうが良いのかもしれません。
妻の場合は、病院で何度もやるところを見てもらえたので、失敗した時の対処の仕方なども教えてもらえたのが良かったと思います。
輸液チューブの栓の閉め忘れで輸液を噴出させてしまったり、加圧バッグの加圧忘れで輸液が流れなかったりなどの単純ミスは、単純とは言えど一つ間違えば事故につながりかねないので、一つ一つの工程を確実に行わねばなりません。
これからも、時あるごとに手順を書いた紙や写真、自分の失敗例を見直したいと思います。

3.については、毎日の投薬の時もしかりですが、さりげなく、かつ躊躇なく事に当たることが必要と感じました。

2週間後の通院

そうこうしているうちに、あっという間に自宅での4回の皮下輸液が終わり、病院へ行くことに。

幸いなことに、この約2週間ほどは、相次ぐ人間側の不手際をもろともせず、猫は至って元気にいてくれました。
食欲も旺盛(ご飯をぺろりと平らげます)、元気もあり、お腹の調子も良好です。
(余談ですが、我が家の猫は最近、ストレスがかかるとうんちの回数が増えるようになりました。シャンプーや通院の後は、朝うんちをしたばかりなのに、夜にまた若干ゆるめのうんちをしたり・・。我が家では「怒りのうんち」と呼ぶようになりました)

当初は血液検査を行う予定でしたが、ひととおり猫の体を診て頂いた結果、今回は血液検査はスキップすることに。
脱水もしておらず、心音も以前からの雑音が少しあるくらいで良好。体重も増加。
「輸液のやり方が問題ないということだ」とのことで、安心しました。

先生から自宅での点滴の様子を尋ねられたため、成功例や失敗例についてお話すると、
「保定のやり方を別の角度から写真を撮ってみるとか、何かこちらで出来ることはありますか?」
と言って下さいました。
何とありがたいお心遣いでしょう。

そのお話の際に、
「タオルを頭や体にかけてあげると安心できて良いかもしれませんよ。猫ちゃんって、狭いところが好きですもんね、猫みたいに
「えっ・・、そりゃ猫ですもんね」
という、不思議な会話になったりも(笑)

輸液を噴出させてしまった話をしたら、笑いながら「私も半年に一度くらいやります。院長も同様です」とおっしゃっていました。
でも、きっと先生の場合は猫が動いてしまって針が外れた、とかだと思います・・
先生は、私のように栓の閉め忘れで噴出させてしまうなんてことはないはず。

そんなこんなで、次回の診察時に血液検査とエコー検査をすることになり、この日は輸液を2パック分(8回分)購入して帰りました。
次回の診察は、約3週間後の予定。
それまで、何とか自宅での皮下輸液を頑張りたいものです。

そして、思えば1回目の手術(尿管結石の摘出手術)からもう1年が経ちました。
あの時は、まさかそれから半年後に2回目の手術(尿道閉塞による結石摘出手術)をすることになろうとは、そしてさらに半年後に皮下輸液が必要な事態になろうとは思いませんでした。

「こんなにしんどい思いをすることになって、果たして我が家にやって来て幸せなんだろうか?」と思うことはありますが、それでもその時々に選択したことは間違いでは無い、と思うようにしています。
人間側の自己満足かもしれませんが、これからも猫が少しでも我が家にやって来て良かった、と思ってもらえるような日々を送りたいと思います。


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コメント

  1. ベルにゃん より:

    猫ちゃん、妻さんのもとにやって来て幸せに決まってますよ(^^)!病院の先生もとても良い先生ですし、羨ましいです(*^^*)
    よくよく考えてみたら、皮下輸液って立派な医療行為なのに、素人の飼い主さんが獣医師先生と同じように自宅でやるんですもんね……改めてスゴイことやってるんだなぁと感じます。
    我が家の猫は明日、4歳の誕生日を迎えます。2歳で両腎に結石があることが発覚し、今日まで元気に過ごしてくれていますが、年齢とともに腎臓も衰えていくと思うと、少し複雑な気持ちですね。

    • 妻 より:

      >ベルにゃんさま
      コメントありがとうございます!
      そうですね、かかりつけの病院は、先生をはじめ看護師さんもみなさん本当に良くして下さるので、ありがたい限りです。
      皮下輸液については、ブログでも少し触れましたが、「やってはみたけれど、やっぱり出来ない」というかたは、少なからずいらっしゃると先生から聞きました。
      「針を刺すのが怖い」「猫を傷付けてしまったらどうしよう」「猫が暴れる」「輸液セットを準備していると、猫が隠れてしまう」などなど。
      様々な事情から「やはり点滴は病院で」、とならざるを得ないケースがあるようです。
      そのため、最初の一週間はお試しで加圧バッグなどもレンタルとし、どうしても自宅では無理そうだ、となったら通院での点滴にしましょう、とのことでした。
      夫と妻についても、もちろん医療行為は初めてですし、いまだに薬を飲んでもらうのも2人がかりで何とか試行錯誤している状況です。
      皮下輸液については、やはり通院でやるよりも自宅でやるほうが、猫にとってはストレスが低いようです。
      体調が安定しているのは何よりですが、何が何でも自宅で!とこだわると、逆に苦しい状況になることもあるかもしれません。
      針が得意でない夫にとっては毎回負担でしょうし、私も先生のようにはうまくは針が刺せないので・・
      いつまで自宅での皮下輸液が続けられるかは分からないですが、続けられる限りは頑張ってみたいな、そして難しい状況になったら先生に頼る選択肢もあるのだ、と考えています。
      ラグドールさん、お誕生日を迎えられるのですね。おめでとうございます!
      年齢に伴う衰え、確かにそれに目を向けると複雑な気持ちになりますが、それ以上にたくさんのものをくれているのだと思うようにしています。
      少しでも体に負担の少ない方法で、元気に過ごしてもらえるようにしたいものですね。

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