人間には体内時計というものが備わっており、日光を朝に浴びることで体内時計が整うといわれています。しかしながら、朝にゆっくりと朝日を浴びることができない人も多く、そのために睡眠不足に陥っている人もいるでしょう。朝の日光浴と同じ効果があるという、「AYOLITE(アイオライト)」を買ってみたので、レビューしたいと思います。
人工的な日光で体内時計を調節するAYOLITE
このAYOLITEは、人工的な日光を目に与えることで、人間の体内時計を調整するというコンセプトの製品です。
一日の時間が24時間なのに対し、人間の体内時計は25時間周期であるため、朝に日光を浴びて調整しないと生活のリズムが崩れ、夜眠れないなどの症状が出るのだとか。
人工的な光によって体内時計を調整するというのは、NASAが国際宇宙ステーションで実際に利用しており、科学的に裏付けのあるやり方なのだそうです。
光療法はめがね型が使いやすい
光療法というと一般的には、巨大なライトを使う方式が使われます。
たとえばこのような製品です。
このような製品には2つの問題があります。
1つ目は、光療法を受けている間、ライトの前から動けないという点です。ライトが大きく、持って歩くわけにもいかないのでしょうがないです。
2つ目は、目からの距離が遠いために、高い光量が求められるという点です。光療法は目に対して日光を模した光を浴びせるのですが、光は距離が離れると減衰します。光療法では日光と同等の光量を当てるのが望ましいですが、上記のような製品の場合は目から離れたところに置くため、どうしても効率が悪いです。
それに対してめがね型の場合、顔に付けているので使用中も動くことができ、目に極めて近い場所から光を出すため効率的といえます。
実際に購入したのでレビュー
このAYOLITEを実際に購入したのでレビューしたいと思います。
シンプルな付属品
AYOLITEはこんな感じの箱で届きました。今時の電子機器っぽい箱です。
中には、本体、充電ケーブル、キャリングケース、説明書だけしか入っておらず、シンプルです。
シンプルな仕様
仕様もシンプルで、めがねのつるを開くと光り、一定時間たつと切れるだけ。
実は「AYO」というめがね型光セラピー機器のシリーズがあり、「AYOLITE」はその廉価版に当たります。
上位版のAYOproは、より長いバッテリー寿命、カスタマイズ可能な発光機能、充電可能なケース、スマホとのBluetooht接続など、さまざまな付加機能が備わっています。
その分価格も高く、公式オンラインショップでの価格はAYOLITEの22,800円(楽天市場では21,780円)に対してAYOproは33,800円です。
私はAYOLITEで十分だと考えたためこちらを選びましたが、AYOproのほうが高機能なのは確かです。
徐々に明るくなって目に優しい
シンプル、といってもいきなり明るさMAXで光ってまぶしい、ということはありません。
最初は暗い光から始まり、徐々に明るくなって目を慣らしてくれます。
1回のセッションは20分であり、朝につけているとあっという間に時間がたちます。
充電はマグネット式の独自コネクタ
充電はUSBアダプタからおこないますが、コネクタは独自方式です。
+と-で別の形状となっており、間違って逆に挿さないように配慮されています。
AYOLITEで睡眠が改善された!
AYOLITEを2カ月~3カ月ほど使いましたが、結論としては睡眠が改善されました。
私はうつ病、不安障害、自律神経失調症持ちで、睡眠導入剤を使用していました。元々寝付きが悪く、スマートウォッチで睡眠測定してもあまりいいスコアが出ないという状況が続いていました。
しかしながら、AYOLITEを使っていくうちに非常に寝付きがよくなり、深い睡眠と判定される時間が明らかに長くなっています。
論より証拠、ということでAYOLITEを使う前の睡眠スコアがこちらです。
月平均の睡眠の質が71点と判定されています。
これに対して、使い始めてからは睡眠の質が1カ月ごとに改善され、73点、75点、79点と改善されています。
特に深い睡眠の時間が増えました。
このことから、AYOLITEを使い続けた結果、私の場合は睡眠が改善されたといえるかと思います。
AYOLITEにはいまいちなところも
ただ、このAYOLITEにはいまいちなところもあります。
つるが長すぎて寝転んだまま使いづらい
このAYOLITE、外国人を基準につくっているのか、つるが長いです。
この結果、AYOLITEをつけながらクッションなどに頭をもたれかからせると、つるがクッションに当たってしまいます。
寝転んで使うのに不便です。
しょうがないので縦長のクッションを使っていますが、もうちょっと短くするとか、めがねのように端を折り曲げるとかしてもよかったのではないかと思います。
充電状態がわからない
AYOLITEはUSBアダプタに接続して充電するのですが、充電状態を示すLEDがありません。
このため、
- ちゃんと充電されているのか
- 充電が終わったのか
- バッテリーがどれくらい残っているか
がわかりません。
電池がなくなりかけると、ライトが消える前に点滅して教えてくれるのですが、それ以外に何もないのはちょっと不親切です。
充電コネクタがぐらぐら
充電コネクタは磁石で本体とくっつくのですが、磁力が弱すぎてぐらぐらします。
コネクタ自体ピタッとくっつかないため、前述のLEDがないという件と合わせて、本当に充電されているのか不安でなりません。
幸い、今まで充電されていなかったということはありませんが、もうちょっと作りをよくしてもらいたいです。
めがねと一緒に使えるけど、使いづらい
AYOLITEは一応、マニュアル上はめがねと一緒に使えることになっています。
ただ、実際に使ってみると、光を目のところに当てづらく、めがねもずれるため、使いづらいです。
AYOLITEを使うときはめがねを外した方が良いかと思います。
睡眠不足で悩んでいる人は価値があるかも
この記事で紹介してきたように、私はAYOLITEを2カ月~3カ月ほど使い、実際にスマートウォッチの睡眠計測機能で睡眠の質の改善が確認できました。
睡眠不足で悩んでいる人はぜひ試してほしいと思います。
ネックは価格が2万円超とちょっと高いところでしょうか。
ただ、睡眠改善のために睡眠導入剤を飲み続けるよりは安いですし、体にも優しいのではないかと思います。
使ってすぐに効果が出るものではありませんが、試してみることをおすすめします。
コメント