ギタリストの村治佳織さんのエッセイを読んだのですが、その中に出てくる「わからないことも受け入れる」という言葉が印象的でした。いろいろとあがいてばかりいますが、どうすればよくなるかではなく、今の状態を受け入れていけると良いなと思いました。
村治佳織さんの「いつのまにか、ギターと」
このエッセイはクラシックギタリストの初のエッセイ本である「いつのまにか、ギターと」という本です。
小さい時から天才少女として一線を渡り歩いてきた村治佳織さんが、ギターだけでなく日頃思っていることや人生について書いた本です。
舌の腫瘍で休養をした日々
そんな村治佳織さんはまだ41歳なのですが、この若さで舌の腫瘍(舌癌)になってしまったのだそうです(エッセイには病名が出てきませんが、ネット情報で)。
最初のころは「なぜ病気になったのか、どうやったら治るのか」ということばかり考えていたそうです。
そりゃ命に係わる病気にかかればだれでもそうなると思います。
気づいた「わからないことも受け入れる」ということ
そのうち最終的に気付いたのは、わからないことはわからないものとして受け入れるということだそうです。
人生には元々わからないことばかりで、それをすべて解き明かすことはできない。自分に降りかかったこともわからないことはわからないままで受け入れていこうと思ったのだとか。
そして、だんだんと気持ちが楽になっていったそうです。
うつ病や不安障害にも通じるところが
この言葉に私は深く勇気づけられました。
私を含めうつ病や不安障害を患っている人も「なぜこうなってしまったのか」「これからどうすればいいのか」ということを悩んでいるかと思います。
わからないことが多すぎて悩み、わからないから不安になるのですが、わからないことはわからないものとして受け入れられれば楽になりそうです。
この本の中でも、病気になったときは周りの風景や青空が見えていなかったのが、だんだんと見る余裕が出てきたと書いてあります。まさに精神的な病気と同じ状態です。
私の中のおまじないに
この「わからないことも受け入れる」をこれからの私のおまじないにしていこうと思っています。
昨日も寝つきがよくなかったり、途中で起きたりしました。そんな時は「なぜ眠れないのだろう」「どうやったら寝れるのだろう」と考えてしまって余計に寝れなくなるものですが、昨日は「わからないことも受け入れる」と心の中で唱えたらスッと楽になりました。
えらいお坊さんや医者も同じようなことをいっているかもしれませんが、等身大の人が言ったことだからこそ素直に受け入れられるというところがあったように思います。
唱えるだけでなく、実践していければ楽になりそうかな、と思います。
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